2004-01-01から1年間の記事一覧

■西村賢太『けがれなき酒のへど』は文句なく今月一番の傑作だ。

「月刊・文芸時評」≪「月刊日本」12月号掲載≫ ■飯尾憲士と水上勉・・・・・・どっちがホンモノの作家か? 先月に続いて死亡記事関連で恐縮だが、飯尾憲士という作家が今夏、亡くなったらしい。「らしい」というのは私はこの作家についてこれまでその実像をあ…

■浅田彰は、柄谷行人の「空洞化」を賛美しているだけだ。

山崎行太郎の「月刊・文芸時評」 ■小笠原賢二という生き方。 小笠原賢二という文芸評論家が亡くなった。58歳だった。 とは言っても、小笠原賢二という文芸評論家がどれだけの社会的知名度があり、どれだけの文学的評価を受けていたのか……、簡単にわかること…

■芥川賞受賞作『介護入門』をどう読むか。

山崎行太郎の「月刊・文芸時評」 ■芥川賞受賞作『介護入門』をどう読むか。 すでに本欄でも取り上げ、それなりに高く評価していたモブ・ノリオの『介護入門』が新しい芥川賞に選ばれた。今回の芥川賞の候補には、他に新鋭作家として私が最近高く評価している…

■「長崎少女殺人事件」と「ネット罪悪論」(7月号)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 山崎行太郎の「月刊・文芸時評」(「月刊日本」7月号) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■「長崎少女殺人事件」と「ネット罪悪論」 かねてから少年犯罪に着目し、しかも文学と犯罪を同じような人間の存在論的行為とみなしてきた秋山駿が、今…

■政治家は、なぜ、もっとも小さな問題でつまずくのか。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 山崎行太郎の「月刊・文芸時評」(「月刊日本」6月号) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■政治家は、なぜ、もっとも小さな問題でつまずくのか。福田康夫官房長官に続いて菅直人民主党代表も年金未納問題で辞職を余儀なくされた。おそらくこれ…

■文壇的な社交よりも文学精神を優先せよ!(「月刊日本」五月号)

■文壇的な社交よりも文学精神を優先せよ! =========================== 私が、最近、注目している笙野頼子、柳美里、それに新人の絲山秋子の三人の女流作家が、それぞれ個性的で挑発的な作品を発表しているので、この三人について書いてみよう。というのは、…

■山崎行太郎の『月刊・文藝時評』 【「月刊日本」4月号】

山崎行太郎の「月刊・文芸時評」4月号 > > ■小泉も菅も、なぜ、外野席の男・高杉晋作に改革者の理 > 想を見るのか? > > 19歳と20歳の芥川賞作家誕生で100万部以上も売れた >という「文藝春秋」3月号に、芥川賞騒動とは無縁だが、かな >り面白い批評…